国家総合職(社会人採用)を受けてみた

今年7月に某省で国家総合職(社会人採用枠)を数名募集していたので、力試しに受験してみた。

このブログを立ち上げて、これまで多くの受験生を指導してきたが、指導役の私がどこまで戦えるか試したかった思いがあったからだ。

受験した結果から言うと、官僚幹部との最終面接までいくことができた。

自分としては、予想以上の出来栄えであった。なぜなら、私は現在31歳だが、人と比べてこれまでの経歴が優れているわけではないからである。

大学卒業後、1年足らずである小売業の会社を退職した経験もあれば、現在の市役所に5年ほどの勤務しかしていない。はっきりいって、転職歴が3回もあるので、転職癖があると思われても仕方ない経歴なのだ。

国家総合職でましては社会人採用枠となると、学歴と職歴が相当優れた受験生がいるので、スタートラインはかなり不利な状況である。

しかし、書類選考を突破し、面接を3回突破できた理由は、私自身が公務員試験の指導者としての経験を踏まえて、採用側の立場を踏まえて、説得力ある返答を行い、しっかりした面接態度で対応したことが評価されたと思う。

また、現在の職場でつらい仕事に耐え、目標を複数職員と達成し、人事評価において高評価を得たという実績も評価されていたと思う。

私はこのブログで志望動機や自己PRの作り方などのテクニックを教えてきたが、あなたがこれまで築き上げた実績まで変えることはできない。

特に中途採用においては、社会人としての実績が見られるので、日々の努力が大切である。

それでは、本題の国家総合職の試験を受けた様子や、感想を述べていく。

まず、書類選考があった。内容は、履歴書、職歴書、小論文の3部提出する必要があった。

履歴書はあまり変える項目がないので、事実のまま記載した。

職歴書は、自由様式であったが、できるかぎり簡潔に自分の職歴と実績を掲載した。

小論文については、これまでの職務経験で最も努力したこと及びその能力・経験を志望する省庁にどのように活かせるか2000字程度で記載するという内容であった。

書類選考においては、小論文が最初の登竜門である。

小論文の内容は次のとおりにまとめた。

・私は現在の職場で、地元経済を活性化するために、市長や企業の要望に応えて営業活動を行った。また、大規模事業に関わる際に、周辺企業や地元住民、関係機関の調整を行った。大規模事業や周辺住民の調整を行った結果として、人事評価において最高評価を頂いた。1000字程度

・これまでの経験を活かして、企業や関係機関との交渉に尽力したい。また、貴省が推進する○○の事業に、現場主義で関わってきた経験を活かして貢献したい。1000字程度

ざっくり要点をまとめると上記のとおりである。

私自身が公務員試験を指導する立場だが、小論文はキャリアコンサルタントの方に一度見せて添削もしてもらった。

小論文は必ず他人に見てもらったほうがいい。有識者に見てもらうとなお良い。

結果、書類選考は合格。一次面接に進むことができた。

面接会場に着くと、40代ほどの課長補佐?課長?クラスの女性職員とまず面接した。

聞かれた内容は、次のとおりである。

・志望した省庁の志望理由

・全国転勤に問題ないか

・現在の仕事内容

・現在の仕事に不満はないか

・現在の職場を志望した理由

・50年後、100年後をふまえてどのように仕事に取り組みたいか

・志望動機の深掘り(自分が主張した言葉の意味)

面接の雰囲気としては明るく、話しやすいと感じた。時折お互いが笑うなど話しやすい雰囲気だと感じた。

女性の面接が終わると、次に男性(こちらも課長補佐or課長クラス)の面接。

私は経歴が小売業界から市役所など転々としているが、生涯一つの軸を持って、業界は違えどその軸に沿って社会貢献してきたことを主張すると、納得した様子であった。

こちらも非常に良い雰囲気で、現在の職場のことなどを聞かれた。

その日の面接は、私が対策したとおりの志望動機を納得してもらえた様子で、手応えがあった。

結果、一次面接を通過した。

最終面接は、幹部との面接である。

一カ所の会議室に受験生が集められ、順番に呼ばれ、幹部との面接室に行くという流れであった。

まず、人事担当の課長以上の職員と一対一で面接。こちらも雰囲気が非常によく、現在の仕事内容などの雑談をして、すぐに終了した。

恐らく、第一印象を見ているだけの面接だと感じた。

次に、幹部(いわゆる官僚)との面接である。

非常に広い部屋で、幹部職員二名と受験生一人で面接。

周りからの音も聞こえ、面接官の声が聞き取りづらい非常に苦しい環境であった。

面接官から、書類選考で記載した小論文の内容を細かく聞かれた。

小論文で書いた これまでの仕事で最も頑張った内容などを詳しく聞かれた。

次に、経歴についての質問であった。

この経歴が、これまで一つの軸に沿って働いてきたことを主張したが、面接官は納得していない様子。

また、一社目を一年たらずで退職しているが非常に気にかかっていると感じた。退職して、一度開業した経緯を説明したが、あまり納得していない様子であった。就職はマッチングであり、同じ経歴でも人によっては魅力的に写るし、また異なる人によっては、マイナス点になることがある。

最終面接で、私の思いが面接官にうまく伝わっていないと感じた。時間があればもっと伝えられたが、時間も少なく、面接官を納得させる返答をする機会があまりなかった。

面接を終えた時、最終面接の感触としてダメだなと思った。

結果的に、最終選考の結果は不合格であった。だが、短期退職や転職歴3回の不利な状況から、ここまでこれたことは、書類選考や面接対策をこれまで積み重ねてきた賜物だと思う。

この経験により、多くの受験生により優れた指導ができる経験と能力が身についたと感じた。

今回の話は要点だけで、詳しく記載したいところが多々があるが、公務員試験を控えるあなたに一つ伝えたいことがあるので記載した。

それは、経歴にコンプレックスを持っていても、しっかりと面接官が納得できる理由をつくるなどの対策を行うことで、志望する市役所に採用される可能性があるということだ。

現在、ココナラで公務員面接の指導を優先的に行っているので、すぐ相談したい方はココナラかた相談して欲しい。(時期的に問い合わせが多いので、満枠の場合はご了承お願いします。)

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