大学で就活を経験した人はわかると思うが、体育会系の部活に所属していた人は、比較的就活を成功している。市役所の採用試験も例外ではなく、元々野球部や陸上部などで頑張っていた方は、採用される可能性が高い。
その理由を、市役所で数年間勤めているうちにわかってきた。
まず、公務員に限らず組織は上下関係が存在する。
上司の言うことはしっかり聞くということは、受験生にとって当たり前と思うかもしれないが
実は、「上司の言うことをしっかり聞く」という姿勢をあらゆる仕事の場面で徹底することは大変難しい。
例えば、単ある事務系の仕事であれば、期限までに事務作業を行うだけでいいが
そのような仕事は臨時職員で事足りている。
正規職員は、事務系の決まった仕事の他に、自分から上司に来年度予算案、企画書などを提案することが求められる。
その時に、何度も上司か却下されても
さらに上の部長、参事、副市長、市長から様々な修正指示が出て、板挟みに遭うことにあって・・・
そのような難しい業務でも、上司が求めることをしっかりと形にしてまとめるように、従順に行動するということは、大変難しいのである。
中には、すねて仕事を半分放置する職員が出たり
仕事を放棄する職員も出てきたりする。
中には簡単な仕事もあるが、部署異動もあるので、生半可な気持ちでは、市役所の正規職員の業務はできない。
その時に困難な業務をやり遂げて、上司の意向に従う仕事ぶりを発揮する際、体育会系で養われた根性や、上下関係を徹底するマナーが重要視される。
部活で功績を上げている人が就活を成功しやすい理由はそこである。(部活で功績を上げた人は、そもそも対人関係の経験が多いので、面接場面でコミュニケーション能力自体高い傾向がある)
銀行の採用者が多い理由も似ている。金融機関は多くのルールが存在する中で、効率的に仕事することが求められており、市役所の困難な業務をやり遂げる際に発揮できる場面が似ている。
面接試験はたかが数分~数十分で初対面の人を判断しなければならないので、経歴(職歴や部活動、学歴)が備わっている人のほうが説得力がある。
さて、ここまではっきり書くと、正社員歴や部活動で頑張った経験がない人は自信がなくなると思うので、打開策を書く。
それは、自分も市役所で困難な業務に立ち向かうことができる能力が備わっていることを面接の場で説明することである。
確かに、経歴を見たときに正社員歴がある人とアルバイト経験だけの人では、面接官の印象が違う。
しかし、アルバイト経験を持っている人でも、市役所の仕事内容を正確に把握し、自分も市の業務に活かすことができる能力が備わっていることを、これまでの経験談を用いて説明できると、印象は変わってくる。
「 市役所の仕事内容を正確に把握し、自分に市の業務に活かすことができる能力が備わっていること 」をしっかり説明できるようになるために、面接練習が必要なのである。