30歳で北海道庁に合格した知人の話

平成27年度の北海道庁教育行政に30歳で合格した知人がいたので、その人に話を聞いてみた。

その知人は東京の私立大学(早慶レベル)を卒業後、北海道の民間会社(食品卸関係)で3年間働いた。その後、福祉関係の仕事に携わりたい思いから退職した。しかし、福祉関係の会社の待遇があまり良くないことから、公務員対策をしながら転職活動を行っていた。

彼は札幌市を受験するも筆記試験の合格基準点が非常に高く一次試験で落ちてしまった。その後、いくつかの独立行政法人や民間会社を受けるも、決め手となる就職先が見つからず、30歳になってしまった。

そこで見つけた地元の公務員試験が北海道庁である。
北海道庁はA区分が22歳〜30歳まで受験可能でC区分に関しては59歳まで受験できる。

北海道は他の地域ではあまり見られないほど年齢に対して寛容であり、他の業界や多くの経験を持つ多彩な人材採用を積極的に行っていることが伺える。

彼は福祉関係に携わりたいという思いもあったが、同時に教育分野で何か貢献活動がしたいという思いがあった。

そこで、30歳というギリギリの年齢で受けられる北海道庁に最後の希望を託した。筆記試験対策はもちろんのこと、具体的に自分が教育行政に携わり、北海道の教育をどのように変えたいかを日々考えた。

二次試験以降の面接において、教育行政の中で具体的にこの部署でこのような活動がしたいと自分の思いを話した。面接官は彼の言葉にうなずき彼の考えに納得したようであった。

30歳という高齢ハンデを背負っていたが、しっかりとした志望理由がまとまっていたので彼は合格を勝ち取ることができた。

北海道の教育行政で何がしたいかと彼は日々考え、それを面接でしっかり伝えることができたので合格できたと彼は言っていた。

高齢はよほど優れた経歴や能力がないと合格できないと思われているが、彼は大手企業に勤めてたわけでもない。

大学こそ早慶レベルの私立大学を卒業しているが、民間会社退職後、2年間空白期間が生まれてしまったので、転職活動でもマイナスな印象を植え付けてしまったことが多かったらしい。

高齢だからと諦めている人はまだ早い。平成27年度の試験で30歳でも合格できた人がいるので、受験要件を満たす限り希望を持って頑張って欲しい。

彼はもちろんコネなど使っていない。