最近市役所でよく出題される話題「シティセールス・シティプロモーション」とは

最近、市役所の社会人採用枠で良く耳にする話題はシティセールス・シティプロモーションである。

直訳すると都市の売り込み・営業である。

自治体はシティプロモーションとして地域イメージの向上・交流人口増大・定住人口の増加を狙って様々な政策を行っている。

具体的には、大都市圏で開催される移住者希望フェアに自治体が出展し、移住に興味がある人の相談窓口を設ける
あるいは駅など人が集まる場所で自治体を宣伝するイベント開催・ビラ配りをすることである。

最近は大阪で開催された移住者フェアに参加した。

100近い自治体が出展し、それぞれの自治体が様々なポスター、チラシを掲示し自治体のPRを行っていた。

特に、名張市の「だあこ」ポスターは印象に残るものであった。

名張市はこのだあこポスターを大阪市内の駅に掲示したところ、移住者向けのウェブサイトのアクセスが倍増したと言っていた。
しかし、このポスターはデザインを外注しておらず、市職員自身が制作したというから驚きだ。

私も市職員として外注することはあるが、いくらお金があっても業者任せでは最善のプランができないことが多い。
特に他自治体との差別化を図ることが要求されるシティプロモーションでは、市の担当者自身が貪欲に知識を吸収し、それをアウトプットする
能力が求められていると感じる。

今は国内向けプロモーションだけでなく、訪日外国人が増えていることから台湾などアジア圏に姉妹都市協定・ツアー連携で
自治体が自分のところを売り込みに行くことが多い。

その際に自治体を売り込む資料(写真・動画・説明文)が大変重要になる。
私の近隣の自治体も台湾に売り込みに行ったが、近隣の自治体のPRや知名度に負け
うまく協定まで話を進めることができなかったと聞いた。

そこで個人的に、現代アートや広告プロモーションを行う専門家に相談したところ
日本人が自分の紹介動画を作るのではなく、例えば台湾に売り込むなら台湾人に自分の自治体PRをする動画を
製作させてはいかがと提案された。

その理由は、日本人自身が作るよりも、台湾の人に作らせたほうが彼らが興味を持つコンテンツを集約し、
アウトプットできるからだ。

売り込む現地の人にプロモーション動画を作らせて、PRする手法は今どこの自治体も実践していないが
大変効果的な方法に思えるので、面接や論文のネタとして活かせるのではないだろうか。