半年で市役所上級試験に合格した勉強法 2019年版

紹介している参考書を2019年版のものに更新しました。

この度、C日程の市役所上級にて事務職上級で内定を頂いた。

本格的に勉強を始めたのが今年の5月からであり、11月に事務職上級で内定を勝ち取った。(合格通知ではなく、内定通知だったので、採用漏れはないと思われる)

つまり、社会人が半年で合格できたということになる。

そこで、これまでの勉強法の総集編を掲載する。

私の勉強法は精神的に負荷がかからないことを原則にしている。
なぜなら、仕事をしながら難解で膨大な問題を解き続けるのは無理だからだ。

つまり、スー過去などの問題量が多すぎる問題集は避け
実況中継シリーズなど、解説が丁寧な参考書から始めて、段階的に理解することで
最終的に試験問題を難なく解けるようにした。

受験生にありがちなのが、身の丈にも合っていない難解な問題集から始めてしまうことだ。

特に、公務員試験は民法、経済など大学で専攻していなければ絶対に接することがない科目があり、
それらの科目は丸暗記では問題が解けない。

そのような負担の重い科目を、いかにして負担を軽くするか考えて勉強しないと挫折する。

では、具体的な勉強法を掲載する。

まず、公務員試験で配点が高い数的、判断推理を攻略した。

大学受験から7年ほど経っていてブランクがあったので、優しい解説が入った以下のシリーズから始めた。

浦島太郎シリーズは中学数学程度の解説から入るが、最後は市役所上級レベルの問題が解けるまで
段階的に問題が出題され、ブランクがある社会人にはもってこいだった。

最近の市役所は人物重視の試験になってきており、浦島太郎シリーズの問題が解けるようになっただけでも
10万人以下の自治体試験であれば筆記試験に太刀打ちできる。

このシリーズを2〜3周やりこむ。余裕がある方は畑中邦子のザ・ベストシリーズをやり込むことを勧める。

最新の出題傾向に合わせた問題集だ。
浦島太郎シリーズよりも難解な問題が多く、地方上級(都庁、都道府県の事務職上級)レベルの問題が出題されている。

解説は大変丁寧なので、浦島太郎シリーズを攻略できた方は問題なく進めることができる。

さらに余力のある方は判断推理も勧める。

判断推理は数学の知識が不要で、表などを何通りも作成して解く問題がほとんどなので
数的推理ほど問題をやり込む必要はないと感じた。

数的、判断推理は勘が鈍りやすい科目なので、毎日少しだけでもやり続けることを強く勧める。
1日で数十問も解こうとすると、数学が苦手な受験生にとってものすごく苦痛になるため、1日数問を解いていったほうが楽だし頭に入る。

また、私は図形問題をどれだけ解いても解けるようにならなかったので、
その分野は苦手分野として飛ばした。
図形問題の出題数は毎試験ごとに1〜4問とばらつきがあったので
やりこんでも割に合わないと思った。

空間把握問題も気休め程度にやっただけだ。

次に取りかかったのは経済。

入門書として最適なのが、この「らくらく」シリーズである。
経済は10万人規模の自治体でもその時々によって難易度の変化にばらつきがあるが、比較的に優しめの経済問題が出題された年であれば
この入門書に書いてある内容を理解するだけでも問題を解ける。

ページ数が少ないので、休日に本気で取りかかれば1日で読破できる文量だ。

ただし、この入門書だけでは問題量が圧倒的に少なすぎるので
以下の入門書をやり込むことを勧める。

一見ページ数が多く感じるが、中身は初歩中の初歩から始まるので読みやすい。
次々と読み勧められる。

後半にいくにつれて、地方上級や国税などの難解な問題が出題されるが
そのような難解な計算問題は本番でも解けないので、飛ばした。

公務員試験は完璧主義である必要などない。
いくつかの自治体を受けた人は分かってくるが、どれだけ勉強しても解けるようにならない苦手問題は飛ばすに限る。(ただし、配点が極端に大きな問題はダメであるが)
オールマイティを狙っても割に合わない。

次に民法。
この科目は法律科目だと甘く見ていると、苦手意識を持ってしまうので注意して頂きたい。
暗記科目ではなく、論理思考問題が多い。

そのため、実況中継シリーズによって
民法の基礎的な考え方、ロジックを徹底的に理解する必要がある。

民法の入門書は間違いなくこの参考書一択。
完成度が非常に高く、理解しやすい。分量も多すぎない。
一回読んだだけでは全てを理解しきれないので、何度も読み返すことが必要である。

この入門書の内容がある程度頭に入れば、後は郷原先生の過去問集をやりこめば良い。
しかし、行政書士や国家総合職(国1)レベルの問題集が混じっているので、
それらの問題は時間がなければ飛ばしても良い。
市役所レベルの筆記試験では出題されなかったからだ。

2016年12月24日更新
郷原先生の問題集はなくなったので
代わりに「だからカコモン」シリーズがお勧め。
分量が程よく読み進めやすい。
時間がない方は間違っても民法 スー過去に手を出してはいけない。

こちらの問題集も解説が大変丁寧である。

民法、経済、数的判断推理をある程度マスターすれば

次に憲法、教養、専門科目の学習を始めた。
だが、さきほどの3大科目(民法、経済、数的判断推理)を終えれば
後は下り坂だ。

憲法については、この参考を読むところから始めたが
難解な科目でないので、必須ではない。

気休め程度に読める参考書として購入したが、憲法の基本的な考え方や学説問題に対応できる力が身に付く。
時間がない時はこれを読破して本番に挑んでも良い。

教養に関してはきりがないので、短期間で網羅できる厳選問題集を探した。
その結果、このシリーズが効率的に学習できた。

過去問ダイレクトナビは過去に出題された科目50問が掲載されており、
センター試験の経験者にはうってつけ。

私は私立文系専願だったので、数学、理科は大学受験時にほとんど学習していなかったが
市役所レベルならば高校2年程度の初歩的な問題が出題されるので、いきなり過去問から始めても大丈夫だった。

上記の地理の他にも、以下の科目をやり終えた。

生物、地学は丸暗記の得点科目。
政治、経済も丸暗記である。

市役所レベルなら初歩的な問題が多いので、各科目50問の演習をすれば一次を通過するに十分な点数をとることができた。

本来、この他にもダイレクトナビの日本史、世界史、物理・化学、数学を済ませれば良い。

数学に関しては、以下の書籍で少しかじる程度で良い。だが、私は時間がなかったので、数学はほぼ無対策で挑んだ。

働きながらそれらの科目をやり終える時間がなかったので、全ての科目を学習しなかった。

日本史、世界史は範囲が膨大すぎる割に、配点が少ない。
数学も教養で一問しか出ない。
物理・化学は高1の時に少し履修した程度なので、今から始めると膨大な範囲を覚えなければならない。

割に合わない科目は思い切って無対策で挑んだ。

実際に、6月に北陸の某10万人都市に挑んだ際には
憲法、民法、経済、数的判断推理の対策をしただけで、残りの科目はほぼ無対策だったが
全体的に6割近くとることができ、一次は通過できた。
(しかし、公務員試験の面接は独自の対策法が必要。民間と同じ感覚で挑んだため、最終面接で撃沈)

C日程に備えて、行政法など残りの専門科目の学習も本格的に始めた。

だが、先ほどあの3大科目が終われば下り坂と言ったように
残りの専門科目は単なる暗記だ。

まず、行政法はこちらの実況中継シリーズから始めることを勧める。

だが、実況中継シリーズだけでは、どこが覚えていてどこが忘れているのか把握しずらい。
そのため、本番でちょっとした知識問題が出題されただけでも、誤った選択肢に誘導されることがあるので
問題集で少し演習したほうが良い。

こちらの問題はさきほどのダイレクトナビと同様、厳選問題集であり短期間で網羅するにはちょうど良い。

これで憲法、民法、経済、行政法を終えたことになる。
残りの社会学、政治学、行政学、国際関係・・・など1つ1つスー過去で演習していては切りがないので
1冊に集約されたこの用語集を読みまくる。

もちろん、用語集だけではどこを覚えていて、どこを忘れているのか曖昧になってしまうのだが
幸い、こちらの用語集は赤シートでところどころの用語を隠すことができるので、
それで暗記できているか確認できる。

こちらの問題集を終えれば、専門科目は労働法、刑法、会計学などになるが
それらの科目は捨てた。
範囲が膨大な割に出題数が少ないからだ。

私は以上の勉強法で4つの自治体を受験したが
筆記で落ちたことはなかった。
もちろん、近年は人物重視の試験に変わりつつあり
筆記試験の基準点が下がったことも要因の1つだ。

しかし、人物重視であるため
面接対策はとても重要である。

はっきり言って、この面接対策を疎かにしている人が多すぎる。
私自身も筆記試験で人数が絞られているのだから、面接対策を甘く見ていたが
その結果、筆記に通過した3つの自治体にはことごとく面接で落とされた。

そのため、自己分析を入念に行い、非常に完成度の高い自己PRと志望動機を作成しなければならない。
市販の書籍では以下のものが最も役に立った。
入室など基礎的なものから、エントリーシートの書き方、採点基準などの情報が掲載されている。
しかし、これだけでは内容が初歩的すぎて、今ひとつ他の受験生と比較して抜きん出た志望動機、自己PRが作成できず、最終合格できなかった。

1.
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そこで、志望動機や自己PRは安達さんの面接対策マニュアルを参考に作成した。
[color color=”red”]※現在、安達さんのマニュアルは販売停止です。
代わりに、ココナラで現役職員から自己PR方法などを添削してもらうといいです。ビデオ面接はお勧めです。[/color]

就活・公務員試験の模擬面接をビデオチャットでします

特に、自分に縁もゆかりもない自治体を受験する際には大変役立つ。

市役所では医療、介護、観光など…幅広く業務に携わることになり、しかも利益第一主義でないので、求める人物像がはっきりしない。

市販の参考書をいくら読んでも、ジョブカフェや予備校の模擬面接を受けても、市役所の担当者が求めている人物像がわからないので、いつまでたっても不安が消えないという事態に陥る。

そのため、いくら志望動機や自己PRで素晴らしいことを述べても、市長や担当者が求めている人物像とズレていて、採用されないのだ。

だから、いくら対策しても安心できないし、合否基準が明確でないから毎年公務員浪人をしている方が続出する。

巷で評判のマニュアルだったので、藁にも縋る思いで注文した。

注文後、2日で到着。

半信半疑ながら、一般書籍を同じ内容だろうとテキストを読み始めた。

結論から言うと、この講座の面接対策方法は斬新だった。

著者自身、王道なんてないとおっしゃられているが、この講座で解説されている
各地方自治体が求めている人物像をリサーチする方法は目から鱗だっだ。

その方法を実践することで、市役所の採用担当者が求めている人物像が明確にわかる。

そして、その人物像に合わせて、自分の持ち味を関連づけせることで…

市長や担当者の心に響く志望動機や自己PRを作れてしまう。

例えば、その自治体が今後国際都市として力を入れ、グローバルに活躍できる人材を求めている場合。

他の受験生はそんなことも知らず、自分で思い付いた長所などをアピールしている中、

自分だけグローバルでも通用する人材としてアピールできるので、市長や採用担当者の心にぐっと響いて採用につながる可能性がぐっと上がる。

既卒だと、これぐらい差別化した面接対策をしなければ、確実に合格を勝ち取ることができない。
抜きん出た付加価値を人事担当者に理解してもらえないと、採用されることがない。

このテキストで紹介されているリサーチ法を実践することで
市長や採用担当者の思惑がわかってしまう。

ちょうどAという能力を持った人材が欲しいな〜と考えているところに、私はAという持ち味を持っている人物です!とアピールできる。

だから、本番まで安心して対策できた。
特に、面接対策が不安で寝られない人には、このテキストで紹介されている自治体のリサーチ方法がお勧め。

また、それだけでなく、リサーチした上での志望動機、自己PRの作り方が掲載されており、大変説得力のある文章が作れる。

例えば、私は今まで自分の地元でない市役所を受ける時に作った志望動機は以下のものだ。

私は〜〜〜を大学時代に専攻してきました。
〜〜市では〜〜という街づくりに力を入れており、私もさらなる行政サービス向上に貢献し、
〜〜市を発展させたいと思い志望しました。

文章上は正しくまとめられているが、担当者に熱意が伝わらないし、他の受験生を比較して差別化できていないので、100%新卒に負ける。

そこで、このテキストに書かれてた手順通りに志望動機を作成した結果

若年層の流出が深刻化する中、私は〜〜〜という街づくりに力を入れている〜〜市に共感しました。
また、〜〜市は◯◯という問題が今後の最重要課題として掲げられており、
私の〜〜〜という能力がその課題解決をはじめ、日々の窓口業務、事務などにも幅広く役立てると思い、
〜〜市を志望しました。

*追記
上記の志望動機は安達さんのマニュアルを参考にさらに磨きをかけ、以下のものとなった。

 私は1つの出来事がきっかけで、◯◯市の知名度を上げ、発展に貢献したいと思うようになりました。
 そのきっかけとは、個人的に◯◯焼が好きで陶芸村に何度も通い、市民と交流した際に職人の作品に対する思いや、市内の魅力を大勢の方に知って欲しいという熱い思いを語られたことです。その際に、私自身も○○市のために何かしたいという思いがこみ上げてきました。
 市では定住促進や企業誘致などを打ち出し、街の活性化に努めています。これまで販売員として大勢の顧客対応をこなしてきた対応力を、行政サービス向上に活かし、より住み良い活気のある街を築き上げたいと思い、◯◯市を志望しました。

自己PRは以下の文章になった。

私は目標管理を常に行い、PDCAを実践しながら目標達成に導く力があります。
 お客様との信頼関係を得ることと、クレーム0を目指し、それを達成するため、主に接客対応に力を入れてきました。実績のある販売員に指導を受けながら、毎月400人ほどの顧客対応をこなしました。時には不良品発生により、2時間に渡りお客様から怒鳴られることもございましたが、お怒りを真摯に受け止め、謝罪し、原因究明をするなど説明責任をしっかり果たすことで、ご納得頂けたこともございます。
 その結果、毎月ごとにリピーターが増加し、口コミによって店舗の認知度が向上していきました。
 目標を掲げ販売員として日々努力してきた経験は、市民の問い合わせに対応するといった場面や、忍耐強く事務処理をこなさなければならない場面で活かせると考えています。

安達さんのマニュアルで対策したほうが本気度が担当者に伝わる。

しかも、既卒の方が社会経験で培ってきた能力を即戦力としてアピールできるので、
新卒よりも、この既卒の方が欲しい!と思わせることができる。

これぐらい差別化しないと既卒の方は新卒に勝てない。

著者が市役所の元採用担当者だからこそ、市役所が求める人物像がはっきりわかるし、彼らの心に響く文章が作れる。

一般書籍は当たり前に思うような悪い例、良い例の掲載例しか載っていない。
ジョブカフェなども担当者によってアドバイスが180度変わることがあり、自分の軸が定まらない状況に陥った人はたくさんいる。

だから、市役所担当者の心境を熟知しているこのテキストで、しっかりと自分の志望理由と自己PRの軸を作るべきだ。

そうすれば、本番まで安心して対策できますし、面接では自信満々で受け答えすることができる。

安達さんの面接対策で差別化した志望動機と自己PRを作成した結果
見事、C日程で最終合格(こちらの自治体では合格=内定)を勝ち取った。

現在、既卒者にとって一般書籍だけでは公務員対策に不十分だと感じた。
安達さんの面接対策マニュアルと、ジョブカフェの模擬面接、面接カード添削を何度も受けて
本番までに自分の魅力を最大限に伝えられるように練習しなければ、受からない。

ちなみに、安達さんのマニュアルだが
欠点を挙げると
DVDの講座で外の雑音が入り、少し聞きづらい場面がある・・・

それでも、講義で解説している内容は職員の内情が伝わり、
自分がアピールすべき点が明確に思い浮かぶので、あまり問題にならないと感じた。

また、安達さんという個人が出版している講座になるため
サポート限界などの理由で、いつ販売停止するかわからない状況だ。

もし販売停止されてしまった際は、ご了承お願いします。

[color color=”red”]※現在、安達さんのマニュアルは販売停止です。
代わりに、ココナラで現役職員から自己PR方法などを添削してもらうといいです。ビデオ面接がお勧めです。[/color]

就活・公務員試験の模擬面接をビデオチャットでします