市役所の採用担当者が感動する志望動機とは

いよいよ市役所A日程まで1ヶ月強となった。

筆記対策は当ブログの過去記事(6ヶ月で市役所上級に合格した勉強法)をご覧になれば具体的な勉強法がわかる。
しかし、毎年受験生を悩ませているのは「面接対策」である。

公務員面接
公務員面接

市役所は民間企業と違い、福祉課、納税課、商工課、土木課・・・など多岐に渡り、どのような人材、能力が求められているか大変わかりずらい。

そこで、採用試験において人事担当者の心に刺さる志望動機はどのようなものか、実際に市職員にインタビューしてみた。


私)おはようございます。本日はお忙しい中私のインタビューにお付き合いして頂きありがとうございます。
本日は受験生を最も悩ませている「面接対策」について、実際に合格して市職員となられた方にお聞ききしたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

A市職員) はい、よろしくお願いします。

私) では早速ですが、市役所を希望する受験生を最も悩ませているものは「志望動機」だと思います。
Aさんはどのような志望動機で合格を勝ち取ったのでしょうか。

A市職員) ずばり〜〜という志望動機を用いて合格しましたと言うと、内容を理解せずにテンプレート的に使い出す人がいるので、
まず私が合格者レベルの志望動機を築き上げた過程を説明したいと思います。

私)  なるほど、ではその過程を説明して下さい。

A市職員) 私は既卒者で大手企業に勤めていた経歴もありません。ですから、周りの受験生と志望動機を差別化し、人事担当者に自分の魅力をアピールする必要がありま した。魅力と言っても、自己PRと違いますから、自分はコミュニケーション能力がある等とアピールする意味ではありません。差別化した志望動機で知識、知恵が備わっていると人事担当者にアピールするという意味です。

私)  差別化した志望動機で自分の教養をアピールするということですね。

A市職員)  はい、その差別化した志望動機を詳しく説明する前に、念頭に置いてほしい考えあるので、それから説明します。
ほとんどの受験生が志望動機として使う文言に「地域振興」があると思います。市役所の役割を理解せずに、「地域振興、地域貢献がしたい」と言うと
採用担当者をがっかりさせてしまいます。そもそも、市役所は何のために存在していますか?

私)  市民を幸せにするためですか・・・?市をより暮らしやすくするため?

A市職員)  そうですね。市をより住み良くするため、市民を幸せにするために市職員が日々仕事に励んでいることに偽りはありません。
ですが、市役所はNPO法人ではありません。あくまで一つの行政機関です。民間企業と同じく、歳入(収入)と歳出(支出)のバランスを考えた上で、魅力
的な市になるよう活動していかなければなりません。
ここでの魅力的な市とは、市役所にとっても魅力的な市という意味も含みます。
つまり、歳入が増え、財政的に潤うよう考える必要があるということです。

私)  ほぉ、確かにそこまで考えている受験生はあまりいませんね。みんな「地域貢献がしたいから市役所!」という単純な考えから志望動機を作成していますからね。

A市職員)  単に「公共の観点から地域貢献したい!市が主催しているイベント企画に参加し、積極的に街づくりがしたい!」と主張すると
「あなた市役所の役割を完全に理解してないな〜」と採用担当者に思わせてしまう危険性があります。
納税課に配属された場合、滞納者に対して財産差し押さえなどを行う業務だってあります。公共の観点から貢献活動がしたいなら、
あなたはNPO法人のほうが向いているでしょ?と言われると反論できなくなります。

市は税金を運用し、ハード面(施設)とソフト面(制度)を充実させることで、行政サービスを向上させ、
市民も企業も「自治体」も豊かにすることを目標にしなければなりません。
その際に、施設の運営や制度の説明、徴収など、細かな業務を我々市職員が担うになります。

この自治体を豊かにするという観点が抜けている受験生が大勢います。
税金を投入してイベント開催や補助金制度を充実させただけでは、一部の市民や企業にメリットはあっても自治体には何のメリットもありません。
自治体は疲弊し、行政サービスが低下してしまいそのツケは結局市民と企業が負うことになります。

私)  そうですね。リターンを考えずに施設建設やイベント開催などに支出し続けた結果、借金が増加してしまいましたからね。

A市職員)  これから少子高齢化を迎え、地方は財政的にますます厳しい時代を迎えます。
市は税収として法人税、住民税などがありますので、それらの税収が増えるように貢献活動を行う必要があります。
代表的な例として、工業団地造成による企業誘致ですね。企業が増えれば法人税が増えますし、その企業の従業員が市に定住してくれることによって、住民税
も増えます。結果、自治体も財政的に豊かになります。
自治体も豊かになるというとなんだか違和感がありますが、最終的に行政サービスも向上するので、市民や企業に還元されることとなります。
これこそが今後地方の自治体に求められている街づくりのあり方です。
私は以上の考え方を簡潔にまとめ、それを念頭に置いた上で市職員の業務がしたいと主張した結果合格しました。
      
具体的な志望動機を掲載すると大勢の方が真似てしまう危険性がありますので、志望動機を作成した過程を全て話しました。
参考にして下さい。
      

私)  自治体は税収によって活動しているからこそ、NPO法人にはできない規模の貢献活動ができますし、
同時に財政運営も考えて活動する必要がありますね。
確かに視野が広がりました。
最後にですが、どうしてここまで志望動機を練り上げることができたのですか?

A市職員)  最初はジョブカフェの指導や一般書籍を参考にしていたのですが、いまいち自治体の求める人物像がはっきりしませんでした。
そこで、安達さんの指導も受けながら志望動機と自己PRを推敲しました。
外から見ていても市役所の仕事や役割がぼんやりとしか見えないので、実際に市役所で働いていた方からのアドバイスが効果的ですよ。

私)  なるほど、Aさんもこちらの元管理人と同様、安達さんのサポート受けていたのですね(笑
    本日はありがとうございました。