最近は多くの市役所は人物重視の傾向があり、専門科目(法律、経済など)を行政区分で撤廃する採用試験が多くなってきた。
奈良県生駒市は特に極端な事例で、SPIを筆記試験に導入している。
多くの人が受験しやすい試験となっているが、中途採用の場合、一つ落とし穴がある。
それは、人物重視の試験になればなるほど、民間の中途採用と同じく、経歴が重視されてしまうことである。
民間の中途採用の場合、筆記の結果は参考程度であり、あなたの経歴がとても大きな比重を占めている。(会社によっては、経歴だけ見てイメージが固まってしまうところもある)
私は石川県の大手液晶メーカー株式会社EIZO(ナナオ)の中途採用試験を受けたことがあり、面接時にこう言われた。
「これまで小売業界にいたということですが・・・例えば、大手百貨店が職歴としてあると、安心して採用できますけど」
公務員試験も、民間試験と同じ内容になればなるほど、人物重視=経歴重視に傾くことになる。
逆に言うと、あなたが前職で大手企業(あるいは地銀)の職歴をもっている場合は、人物重視の試験を受けたほうがいいということである。
では、短期退職歴があるor前職でそれほど大手の会社にいない人はどうすべきか。
手っ取り早い方法として、筆記重視の行政機関を受けることが挙げられる。
特に、某県庁は筆記重視として知られており、一次試験でほとんど落として、二次試験の面接は7割採用する形式をとっている。
筆記重視の自治体、県庁を受験することが、いい結果を招く可能性が高まる場合がある。
なお、民間の場合も当てはまるが、自分が受けようとしている自治体に臨時職員でいる場合や、普段から市役所の人と関わる機会が多い人は、経歴が優れていなくても採用される可能性が高まる。
これは、採用する側から見ると、普段から接する機会が多いので、安心できるからである。